ライの一橋大学合格体験記

現役で一橋大学に合格しました。受験生時代の体験談などを綴っています。YouTubeの「ライの一橋合格体験記」も同時にチェックしてみてください。

昨年度受験生が今年度の一橋入試問題を見た感想

こんにちは、一橋受験生応援チャンネルのライです。

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本当はYouTubeでこの話はしようと思ったのですが、結構長くなりそうだったのでブログで文章にまとめよう思います。

合格発表まで時間があり落ち着かない受験生も多いと思いますので、よかったら暇つぶし程度に見ていってください!

また、講評ではなくあくまでも「感想」なので感じ方は人それぞれだということをご理解ください。

 

以下、目次です。

 

 

 

1.国語

まずは国語です。

国語は僕が解答速報の作成を担当したのですべての問題を実際に解きました。

そのときに真っ先に感じたのは、「一橋国語の難しさ」です。

短い字数だからこそ、まとめるのがとても難しいしより良い表現を模索してしまいます。3日ほど熟考して結果完成したのがあの解答なわけですが、勿論完璧ではないですしもっといい表現を書いた受験生の方も多いと思います。

そういう意味でも一橋国語はあの時間で高得点を目指すのは難しいですね。よっぽど読解力や記述力がない限り差は殆どつかないような気がします。

あとは漢字激むずでしたね。「渉猟」とか書けないよ。僕は「往還」も無理でした。何なら「発祥」「緻密」も本番の緊張感なら怪しかったかも・・・。

勿論配点自体は大したこと無いんでしょうけど、1日目の1科目、最初にこれが出てきたら結構焦る気がします。こわ・・・

 

2.数学

みんな大好き(?)数学です。

今年の数学は結局易化なのか、例年並みなのか、難化なのか、人それぞれ思うところは違うと思います。個人的にはそこまで簡単では無い気はしますが、僕が数弱なんでしょうか。

1つ言えるのは、ガウス記号は心臓に悪い」ということ。問題の難易度に関わらずガウス記号ってなんか嫌ですよね。実際今年の問題も代入してみたら普通の群数列の問題なんですが、あいつの威圧感はすごい。

全体としては、完答できるかはともかく部分点自体は結構取りやすいセットだったと思います。全く何もせず白紙で出すような問題は少なかったはずです。受験においてはこの小さな部分点が大事だったりするので来年度以降受験される皆さんは意識してほしいです。

 

3.英語

こちらも僕が解答速報作成を担当しました。

まず皆さん驚いたであろう大問数ですね。長文がなんと1つに。結局長文の分量が増えたので全体としては変わらないんだと思いますが、びっくりしましたね。

来年以降は戻るのか、そのまま3問なのか、はたまた2問に減るのか(!?)

長文自体は個人的には去年より読みにくさを感じました。時間はあるのでじっくり読めば理解は出来ると思うのですが、少し焦ると事故っちゃうかもですね。

驚いたのは記号問題の難易度。go under the knife, demand A of B, look on...わかる受験生は少ないと思うんですけど、どうでしたか?難関私大っぽい雰囲気を感じました。

あと英作文、面白い出題だとは思うんですけど書きにくいですね。意味を説明するだけでは語数が足りないと思うので話を広げないといけません。具体例とか、経験談とか、、、例年よりは時間かかるテーマだったと思います。

リスニングについては僕は実際に音声を聞いたわけではないのでなんとも言えませんが、読む回数が2回だったらしいですね。3回読みが一橋の伝統だったのに…もしかしたらリスニングの平均点が例年高すぎたのかもしれません。共通テストもありますし新受験生はリスニングをしっかり対策しましょうね。

 

4.社会(というより世界史)

僕は問題を見ても世界史しか難易度は分からないので世界史を中心に話しますが、今年はヤバかったですね。

まずは何より大問2。まさか「コンテクスト」をもう一度お目にかかることになるとは。流石に作問者も2018年の悲劇で反省して、再発防止を意識するかなと思いきや良問だと思ってる説まで出てきました(笑)。

まあ確かに一橋は社会の難易度が鬼畜すぎることが1種のアイデンティティで、受験生も在学生もそれを気に入ってる節は無いとは言えないと思いますが、今年の受験生はきっと「何も俺たちの年に出なくても、、、」と思ったことでしょう。受験の怖いところですね。

ただ、当然この問題は誰も作問者が期待するような答案は書けないはずなので、(どれだけあるのかは分からないが)資料から読み取れること、教科書にかろうじて書いてあることなどを残すだけでも結構点くれる可能性はあります。

 

さて、問題児の大問2の次は1と3についても少し触れましょうか。

恐らくこの論述が東京大学で出題されていたら「難しかった」という声はそこまで聞かれなかったと思います。結局第1問はビザンツオスマン史、第3問は現代中国史の教科書レベルの問題です。この2問については予備校の講評が軒並み「標準」となっているのはそのためでしょう。

しかし、一橋受験になると話は変わってきます。一橋受験生は「過去問をやり込めば救われる」と信じて疑わなかったはずです。ほとんど過去問しかやらなかった受験生も多いのではないでしょうか。そういった状況を考えるとこの2問はほぼ初見に近い問題だったはずです。あれだけやった過去問の知識がほとんど活かせなかったかもしれない。

勿論過去問をやり込むことも大事ですが、結局「教科書レベルのことがしっかり書ける」という力はとても重要であり、強みなんだなと感じました。きっと今年の問題で来年以降の受験生の対策の仕方も大きく変わっていくと思います。

今これを見ている現高一・高二生は特に現代史に注意して欲しいです。過去問にはあまり出題がありませんが、去年の第2問、今年の第3問と現代史絡みの問題が連続で出ており、今後も出題される可能性は高いです。そこまで高度な知識が必要な訳では無いので、中東戦争、冷戦、第三世界の民族運動、、、などの教科書レベルの知識をしっかり書けるようにしましょう。

 

 

5.全体としての感想

個人的、あくまで個人的に感想ですが、共通テスト導入の影響か、コロナによる配慮(?)かは分かりませんが、過去問より傾向が少し変わったものが目立ったような気がします。一橋対策といえばまず「過去問をやれ」と叫ばれていましたが、もはやそれはもう古いのかもしれません。

勿論過去問を解いて形式に慣れる、傾向を掴むことは非常に重要なのですが、それはきちんとした基礎力があってこそのことです。土台をまずは丁寧に固めることで、最終的にどんな問題が出題されてもある程度適応できる対応力が身につくのではないでしょうか。勿論これは難しいことですし、僕自身も完璧にはできていなかったと思います。ですが日頃の勉強で少しでもこの意識があるだけで結果は変わってくるのかな?とも思ったりします。

 

長々と読んでくれた方、ありがとうございます。

受験生の方はいい結果が出ることを祈っています!